Osaka Metro クリエイト オリジナル商品

PRODUCTS

タオルハンガー

手洗いの場面が増えた昨今、暮らしにしっくり馴染みつつも、どこかありきたりではない個性を宿したお気に入りのタオルハンガーがあれば……。そんな願いを叶えてくれるのが、メトロの車両でおなじみの吊り輪を使ったこのアイテム。白いリングの清潔感と、フックひとつあればどこにでもかけられる便利さが魅力です。

※本ページの製品画像は試作品のため、実際の製品と異なる場合があります。ご了承ください。

オンラインショップで見る

現役引退後も形を変えて生かされるモノに、シンパシーを感じて。

考案したのは、定年退職後もフリーランスデザイナーとして精力的に活動を続けるドリームビットの松田茂樹さん。イラストレーターとしてキャリアをスタートさせてから約50年にわたり、グラフィックデザインからプロダクトデザイン、はたまたITの知識を駆使したウェブサイト構築やAR/VRコンテンツの制作にいたるまで、さまざまな活動を行ってきたクリエイターです。

2020年末に定年退職を迎えたあとも、自分のデザインスキルや技術で何か社会の役に立てないかと日々情報収集をしていたそう。そんな中で目にしたのが、廃車再生プロジェクトの参加者募集情報でした。

松田
「募集要項を読んでみると、役目を終えた廃車の一部が、これからも末永く社会で活用されていくようにしたいと書かれていて、どこか自分自身にオーバーラップするように感じたんですね。このプロジェクトを知ったのが、車両見学会申込の締め切り直前だったのにもご縁を感じて、この機会を逃したくないと思いました。」

車両見学会までの間に、鉄道ファン向けの廃品販売サイトをチェックし、どんな部品・部材が調達可能で、自分ならどんな加工が可能だろうかとシミュレーション。準備万端で臨んだ見学会では、車両の下から運転席まで、興味のある箇所をくまなくチェックしました。

松田
「車両見学会に行ったら、さらにつくりたい気持ちが高まって、結局企画書を16案出したんです。そこから審査を通ったもののひとつが、このタオルハンガーです。」

吊り革らしい印象を残しつつ、清潔感と使いやすさを大切に。

次なる審査に備えた試作品づくりは、自宅でのDIYで仕上げることに。ベルトや金具などのパーツも、自分の足で素材を見て歩いた末に決めました。大切にしたのは「いかにも廃車部品の再利用」という印象を与えない清潔感です。

松田
「ベルトは水濡れに対する強度を考えて合成皮革を選びましたが、こだわったのは色合いです。こういう明るい茶色なら汚れが目立たず、それでいて暗すぎないので、焼き印風のプリントも映えると思って……。最初は布製ホルダーを作ることも考えたんですが、それだとメトロらしさが失われてしまうのでやめたんです。あとは金具を金色のちょっとおしゃれなものにしています。フックがある壁面、あるいはS字フックが取り付けられる箇所なら、この金具で手軽に引っかけられるという仕組みです。」

新しい製品を自分で考え、手を動かして形にしていくのが好きという松田さん。アニメキャラのグッズを企画製造している雑貨メーカーに在籍していた頃から、製品のモックアップづくりはお手のもの。かつて信州に移住して民芸品メーカーで働いていた時代は、商品企画から量産体制づくり、販路開拓まで担当しました。今も「やりたいことで毎日頭がいっぱい」なのだと話します。

松田
「ベルトの長さは妻の意見も聞いて決めました。あまり長いと使いにくいし、短すぎると吊り革に見えないですから、吊り革だとわかる範囲で、使いやすい長さに調節しました。」

ますます高まった、アップサイクルへの思い。

こうして完成したタオルハンガー。何気ない日常のシーンで、Osaka Metroとのつながりを感じられるアイテムになりました。

 松田
「洗面所やトイレ、キッチンなど、手や顔を洗う場面で使っていただけるのはもちろんですが、書斎に置いて小さめのヘッドホンをかけておくとか、玄関に置いてちょっとストールをかけておくとか、タオル以外にも使い方のアイデアは見つかりそうですね。」

今回のものづくりを通して、松田さんの中ではアップサイクルへの思いがますます高まったとか。 

松田
「世の中には老朽化して使われなくなっていくものがまだまだいっぱいあると思いますが、チャンスがあれば、そういうものを加工して別の用途に作り変えていくことにまたチャレンジしてみたいです。とくに今はオンラインで世界とつながれる時代なので、こういったアップサイクル品を通じて、海外の鉄道ファンとも交流が生まれたらいいですね。」

Project Partner

私たちが作りました。

ドリームビット
松田 茂樹

お客様の夢や思いを形にするデザインスタジオです。今回の廃車再生プロジェクトに携わらせていただき、豊かな想像力とデジタルの創造力で、人と企業を結ぶタオルハンガー作りのお手伝いをさせていただきました。

Osaka Metro クリエイト 販売スタート! Makuake